AOCホールディングス(HD)傘下のアラビア石油は27日、クウェートのカフジ油田の操業から撤退する、と発表した。来年1月4日に期限切れとなるクウェート国営会社との技術者派遣契約の更新交渉が不調に終わったため。同油田は日本初の自主開発油田で「日の丸油田」の象徴的存在だったが、半世紀あまりの歴史を閉じる。
カフジ油田は、サウジアラビアとクウェートの中間地帯沖に位置し、両国が権益を保有する。AOCHDは昨年から契約更新に向けた交渉を行ってきたが、12月半ばにクウェートから更新できない、との正式な回答を受け取った。
関谷文雄AOCHD社長は会見で、「操業にかかる人材確保の方針で、サウジが自国の技術者を優先しており、クウェート側も同調せざるを得なかった」と、交渉不調の理由を説明した。
(ヤフートピックス)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071228-00000003-fsi-bus_all
■豆知識 アラビア石油
「アラビア太郎」と呼ばれた山下太郎が設立した石油や天然ガスの開発事業を行う株式会社である。
「日の丸油田」と呼ばれる日本の自主開発油田をサウジアラビアやクウェートなどから獲得し、日本の自主開発油田の約50%を占める採掘を行い、石油の安定供給に貢献してきたが、2000年にサウジアラビア、2003年にクウェートの採掘権を失い、以降は中東を中心にアメリカ、メキシコ等でオペレーターを務める企業などに技術者を派遣するなど共同操業という形で事業の継続を行っていたが、現在では小長啓一(元会長 現相談役、元通商産業事務次官)らの努力でその手に取り戻した。
(ウィキペディアより引用)